『昆布博士の昆布学シリーズ』も今回で最後となりました～。

さぁ、昆布のお勉強はじめましょう！

昆布に含まれる食物繊維って体にいいの？

食物繊維は、ほとんど消化されずに消化管の中を素通りして、排泄物として捨てられる炭水化物。体の中に吸収されないのならば役に立たないのではないか、と思うかもしれませんが健康を増進するすごい働きがたくさんあるんです！

・よくかんで食べられる　

あごを動かせば動かすほど、大切な神経の集まる「延髄（えんずい）」を刺激して、神経の働きと頭の働きを良くし、ホルモン分泌も調節します。

・糖尿病の軽減と予防　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

膨らんだ食物繊維は、糖が小腸から吸収される邪魔をします。結果として、血糖値の上昇が穏やかになって糖尿病の軽減や、予防になると考えられています。

・食べ過ぎの防止　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

昆布は水分を含むとふくらんで、口の中で５０倍に、胃の中では１００倍もの大きさになると言われいてます。これだけ膨らむと胃は満腹を感じ、食べ過ぎを防止することができます。

・便通の改善　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

食物繊維が大腸に移ると、膨らんでいた食物繊維から水分の一部が大腸から吸収されて、少し固めの塊になります。この塊が大きいほど大腸を刺激して排便を促進し、便秘防止になります。

・動脈硬化症予防

糖の吸収を邪魔して糖尿病を予防するように、食物繊維は大腸からのコレステロールから変化した胆汁酸の吸収を邪魔します。コレステロールが排泄物として捨てられれば、高脂血症や動脈硬化症を防ぐことに繋がると考えられています。

・腸内環境の改善　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

食物繊維は、ビフィズス菌や乳酸菌の栄養になります。これらの菌は食物繊維を摂ることで、善玉菌が育ちやすく、悪玉菌が育ちにくい環境をつくることができると考えられています。

昆布特有の体にいい成分について教えて！

・フコイダンとアルギン酸　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

フコイダンとアルギン酸は昆布のネバネバ成分です。これらは血栓症を予防するだろうという結果が出ています。また、昆布のフコイダンとアルギン酸を動物に与えると、動物の大腸炎を予防したという結果も出ています。

・フコキサンチン　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

フコキサンチンは、鮭に含まれるアスタキサンチンの仲間の物質です。また、この成分は肥満予防やがん予防に効果がるということが動物実験で確かめられています。

 

＊高脂血症・・・ 血液中のコレステロールや中性脂肪など、１つまたはそれ以上の脂質分画が増加し、正常値をこえた状態をいう。

＊動脈硬化症・・・動脈の壁が硬くなって、弾力性を失う病変の総称。

＊血栓症・・・血管内に生じた血栓が血液の流れを阻害することによって組織や臓器に障害が引き起こされること。

 

 

それでは、昆布博士の昆布学　これにて終了します。＼(~o~)／

 

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