2016年6月6日(月)

トピックス プレスリリース

梅雨時期を前に、昆布蔵では昆布積み替え作業が始まりました。 本社内「蔵囲昆布」専用蔵                 平成28年6月6日

今年も梅雨の時期を控え、昆布蔵の積み替え作業が始まりました。高温、多湿な環境が昆布を劣化させます。いくら高級浜で収穫された昆布でも、そのおかれている環境で、どんどん劣化していきます。昆布商にとって一番気の抜けないこの時期、温度、湿度管理に気を使います。古い収穫年の昆布や高級昆布はなるべく、クーラーの冷風の直接あたらない、下段(2階部分)に。新しい収穫年の昆布は上段(3階部分)に置き変え、古い「蔵囲昆布」が空調の影響をなるべく受けないよう、気を使います。今朝一番の作業です。

ここ本社内の「蔵囲昆布」専用蔵と元町倉庫の2箇所に、礼文島、利尻島で収穫された島物の天然利尻昆布が、現在100トン以上囲われています。古いもので28年前から昨年までの天然昆布がすべて囲われています。云うならば、弊社の一番大切な心臓部にあたります。

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収穫浜の産地別。等級別。収穫年別。複雑な昆布の種類分けを記録しながらの仕分け作業。又、出荷するお得意先様、それぞれの仕分けも入ってきます。本当に昆布蔵は複雑な仕分けに、担当責任者は大変です。特に料亭様へ出荷する昆布の場合、その品質を維持しなければなりません。ベテラン社員はお取引先様の種類別昆布を全ておぼえ、この昆布積み替え作業中に何処にどの昆布が積まれたかを把握します。

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天然利尻昆布は大きく分けて2種類に分けられます。稚内を中心とした北海道本島で収穫される地方(じかた)と呼ばれるものと、礼文島、利尻島で収穫される島物(しまもの)です。やはり2島で収穫される昆布は格段に上等物として、古くから京都の料亭で使用されてきました。礼文島には「香深浜」と「船泊浜」の二産地。利尻島には「仙法志浜」「沓形浜」「鴛泊浜」と「鬼脇浜」の四産地。計六産地がありますが、弊社では全ての浜を取り扱っています。中でも香深浜は別格浜として高級料亭がこだわる産地です。

古い「蔵囲昆布」の前にはしめ縄がかけられています。

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明日から、エアコンと除湿機が動き出します。なるべく冷風が昆布に影響を与えないよう、最上部の昆布にはダンボールをクッションのようにひきつめ、ブルーシートでその上をおおいます。

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ブルーシートも2枚重ねてかけられていきます。

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天井との間も重要です。天井に付けられているクーラーに近すぎても、湿った冷風がカビの要因にもなります。

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明日からクーラー、除湿機が自動運転します。10月の後半、日中の気温が涼しくなる晩秋まで、「蔵囲昆布」は涼しい環境の元で寝かされていきます。社内でも、一番快適な環境です。弊社の一等地には昆布がおかれます。社長室よりもすごしやすい環境が、昆布には用意されます。

 

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弊社で一番古いビンテージ、平成元年産、礼文島香深浜産天然利尻昆布1等検。文字通り「蔵囲い28年物」と呼ばれる昆布は、ダンボール箱に納められています。

この作業が始まると、弊社は夏を迎えます。

 

 

 

 

 

 

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