2016年7月12日(火)

トピックス プレスリリース

今年夏、初めての北海道出張。稚内、礼文島、利尻島。7月6日(水曜日)から9日(土曜日)         平成28年7月11日

今年も北海道出張の季節がやってまいりました。真夏に収穫時期を迎える昆布。これから8月末に向けて、社員や私の北海道出張が増える季節です。本年初めての出張は道北、稚内、礼文島、利尻島へ行ってきました。原藻昆布を担当する、課長、係長と私の3名で実施。今年の予定を5月に立てましたが、すぐに弊社のお取引先で東京、麻布の人気フレンチレストラン「レフェルベ・ソンヌ」の生江シェフから、昆布の勉強を兼ね、視察に同行したい旨連絡を頂きました。軽い気持ちでお受けするや、早速サンフランシスコから著名なカメラマンご夫妻も同行が決まり、国際色豊かな出張となりました。まずは、羽田空港で待ち合わせ。皆さん明るいお人柄でまずはホットしました。

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稚内では弊社の昆布蔵をご案内。管理は弊社が大変お世話になっている会社にお願いをしております。

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稚内からフェリーで礼文島に向かいます。大変な好天に恵まれ、利尻富士の雄大な姿が見えてきました。

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船内では偶然に香深浜の漁師さんにお会いしました。昨年で現役は引退されたそうですが、70年にわたり昆布漁をしてこられたそうです。昔の浜の様子や昆布漁の話は、生江シェフの興味を大いにそそったようです。さっそく映像に収めていました。80歳のなかばだとか。それにしてもお若い方でした。取材協力有難う御座いました。

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まずは、香深漁業協同組合からご挨拶を兼ね、今年の昆布の収穫見通しをお聞きしました。

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香深浜の昔から有名な奮部地区の漁師さんをたずねました。ちょうど今年の養殖昆布の仕立て作業の真っ最中。すぐに撮影に撮りかかっていました。今年の天然昆布の収穫はまだです。ただ、海の中の繁茂状況をお聞きするチャンスです。

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香深浜は浅瀬でも多くの昆布の繁茂状態が確認できました。昆布の先が海から溢れ出ています。

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養殖昆布の取り入れ作業を見せて頂きました。今年の養殖昆布は状態も良く、長さも長い昆布が多いそうです。1等昆布の比率も多くなるようです。

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船泊漁業協同組合の専務理事さんと記念撮影です。大勢でお邪魔し、大変お世話になり有難うございました。

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いつもながら、香深から眺める利尻富士は最高です。

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礼文島香深にあるホテル、「花れぶん」では社長、奥様との記念撮影です。生江シェフやエリックご夫妻も、ホテルの立派なことに驚いていました。今回は礼文島の観光のトップシーズンにぶつかりました。全室満室。もちろん宿泊は無理でしたが、いろいろとおいしい物、ご馳走になりました。有難う御座いました。

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翌日はフェリーで礼文島、香深港から利尻島、鴛泊港へ渡りました。雄大な利尻富士が目の前に見える中、上陸しました。さっそく、利尻漁業協同組合のご担当者の方が、車で昆布の漁場へご案内いただきました。仙法志支所の御崎公園近くの海岸線には特に昆布の繁茂状況が良く、毎年ご案内をいただいている漁場。今年も昆布が海の中から盛り上がって見えています。期待できそうです。

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昨日の強風で抜けた昆布の、拾い昆布漁が行われていました。初めての方には珍しい光景です。さっそく撮影されていました。

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利尻漁業協同組合の皆さんとの意見交換を兼ねた会食会。いつの間にか、雲丹を始め豪華な利尻島の食材の撮影会になってしまいました。食べるのがもったいないお料理の数々に皆さん、びっくり。組合の方々には大変お世話になりました。弊社係長は始めての北海道。いきなりのご馳走にびっくりしてました。アメリカからお見えのカメラマン、エリックさんは大の日本食贔屓でした。弊社係長以上に喜んでいました。本当にご馳走様でした。

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利尻富士からの伏流水が湧き出る井戸にご案内を頂きました。何んと50年水といって、利尻富士や利尻島に降った雨や雪が50年かけて浄化され、天然のミネラル水となって湧き出しているそうです。漁師さんの話では、昆布が良く採れる海域では、海底でもそのような真水の噴出し口が多いとの事。伏流水も昆布の成長には影響しているようです。利尻富士という天然の浄水器を使って長期間かけて浄水する、本当に贅沢な天然水。たっぷりと飲ませて頂きました。

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沓形浜の漁師さんにも、昆布の仕立て作業を見せて頂きました。私はこの漁師さんには、これからの天然昆布漁へのお願いをしっかりとしてきました。

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東京で大活躍の生江シェフにとって、昆布の漁場視察が大変興味深かったようでした。料理素材にとことんこだわるシェフには、昆布のイメージがまったく変わったようでした。予定では今回だけの取材を兼ねた視察旅行でしたが、やはり天然昆布漁も見てみたいと8月中旬に、もう一度礼文島や利尻島におこしになる事になりました。天候しだいの昆布漁です。昆布の天日乾燥の出来る晴天の日しか出来ません。8月の中旬の良い天気を祈るばかりです。サンフランシスコからもカメラマンのエリックご夫妻もおこしになります。

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今回は、フレンチレストラン「レフェルベ・ソンヌ」の生江シェフやカメラマンの方々が同行されての出張でした。このようなお話をいただく時、なるべくご一緒させていただくようにしています。現地で受け入れをしていただく方々には、大変ご迷惑をお掛けしますが、利尻昆布の絶好の発信になります。人気のある方々では、その発信力も違います。世界の方々に見ていただけます。一昨年は、世界的なシェフ「ナリサワ」の成澤シェフ御一行をご案内しました。和食だけではない、世界の料理人の方々が注目する昆布を、ご紹介するのには一番の発信の仕方です。生江シェフも今回印象的なことをおっしゃってました。友人である海外のシェフへ贈り物をするとき、昆布が一番喜ばれると。本当に有難い時代がやって来ました。

成澤シェフや生江シェフも、弊社の大切なお客様です。そのお客様に見ていただく事で、昆布の収穫浜の大変さが少しでもご理解していただけること、そして、有名なお店で、それも和食以外の世界的なお店で使っていただける昆布の魅力を、生産者にも伝えて頂き、そのことで地元の昆布漁師さんの生産意欲に繋がれば何よりです。

今回、礼文島香深では、若い漁師さん達にもいろいろとお話をお聞きする機会を設けて頂きました。高齢化が叫ばれる漁業現場でも、少しづつですが若い方々も増えてきています。今回、それを生江シェフ御一行に見ていただけたことが、何よりの収穫でした。

多くの方々に大変お世話になった今回の出張。本当に有難う御座いました。又、同行いただいた方々、お疲れ様でした。